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南シナ海で共同訓練に臨む海上自衛隊の護衛艦「あけぼの」(手前)、米海軍の沿海域戦闘艦「モービル」(右)、オーストラリア海軍のフリゲート艦「ワラマンガ」=2024年4月7日、フィリピン軍提供
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 日本と米国、フィリピン、オーストラリアの4カ国が7日、南シナ海で海上自衛隊と各国海軍による共同訓練を実施した。南シナ海で威圧的な行為を繰り返す中国を牽制(けんせい)した形だ。一方の中国軍も同日、南シナ海で海空軍の合同パトロールを実施。対抗措置とみられる。

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 フィリピン国防省によると、日米豪比4カ国の訓練は首都マニラ近海で洋上補給などを行った2023年8月以来。今回は4カ国で初の「海上協同活動」と位置づけ、フィリピンの排他的経済水域(EEZ)内で実施した。

 海上自衛隊の護衛艦「あけぼの」や米海軍の沿海域戦闘艦「モービル」、豪比のフリゲート艦などが参加し通信訓練などを実施。中国船によるフィリピン船への放水や衝突などの危険行為が多発しているアユンギン礁付近を通過して北上し、潜水艦との戦闘を念頭においた訓練に臨む計画としていた。

 フィリピン軍トップのブラウナー参謀総長は8日、訓練が計画通り完了したと発表。「武力の誇示ではなく、どの国に対するものでもない。相互運用性や自国の能力を高めるための演習だ」と強調した。中国による妨害はなかったが、演習中に近海で中国軍の艦船2隻を発見したとした。

 マルコス大統領は8日の報道…

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