市況

 25日の東京株式市場で、日経平均株価は続伸して始まり、一時、前週末の終値より550円超上昇して4万3200円台をつけた。取引中に4万3000円台を回復するのは3営業日ぶり。米連邦準備制度理事会(FRB)が早期に利下げするとの期待が広がり、前週末の米国株式市場で主要な株価指数が大幅に上昇した流れを引き継いだ。

 FRBのパウエル議長は22日に講演し、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、昨年12月以来となる利下げに踏み切る可能性を示唆した。米国経済が下支えされるとの見方が強まり、22日の米ニューヨーク株式市場でダウ工業株平均は昨年12月以来、約8カ月ぶりに史上最高値を更新した。

 この流れを受け、週明け25日の日経平均は前週末より343円高い4万2977円27銭で取引を始めた。半導体関連銘柄などで買いが優勢となっている。

 東京外国為替市場で円相場が1ドル=147円台で推移している。米国の利下げに伴う日米金利差の縮小が意識され、ドル売り円買いが進行。前週末の夕方と比べて1円超の円高ドル安になっている。

 市場関係者は「パウエル議長は利下げに慎重な姿勢を続けるとの見方もあったため、(講演で)安心感が広がった」とし、今後は米国の雇用統計などに関心が集まるとの見方を示した。

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