物価高が続くなかでも利上げに慎重すぎるほど慎重だった日本銀行が、わずか0・15%幅とはいえ「利上げ」に踏み切った。
日銀は31日、金融政策決定会合(年8回開催、メンバーは総裁以下9人)を開き、政策金利を現行(0~0・1%)から0・25%とすることを決めた。あわせて国債買い入れの減額方針も公表した。
会合前の日銀ウォッチャーたちの予想では、政策金利については「据え置き」予想が大半で、この利上げはある意味では「サプライズ」だ。市場がそう見ていたのも無理はない。日銀のこれまでの発信からだけでは利上げを想定できる材料は乏しかった。やや悪化している経済指標が多いなかで、利上げは日銀のこれまでの説明と矛盾する点もある。
米欧の中央銀行では、政策変…