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 日本銀行の氷見野良三副総裁は28日、甲府市で講演し、金融市場は引き続き不安定な状況にあるとして「当面はその動向を極めて高い緊張感を持って注視していく」と述べた。その上で、経済や物価の見通しが想定どおりに進めば「金融緩和の度合いを調整していく」と語り、追加利上げの可能性も示した。

 先週には植田和男総裁が国会で同じ趣旨の発言をしており、正副総裁が発信内容をそろえた形だ。

 日銀は7月末、政策金利を0.25%程度とする利上げを決め、さらなる利上げにも意欲を示した。だがその後、米景気の減速懸念の広がりなどで株価が乱高下し、金融市場は混乱。内田真一副総裁が今月7日の講演で「金融市場が不安定な状況で利上げすることはない」と語るなど、火消しを迫られた。

 氷見野氏は28日の講演で…

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