教団信者の親を持つ「宗教2世」の男性らが参加したヒアリングで発言する立憲民主党の泉健太代表(右から2人目)=2024年9月20日午後1時3分、国会内、岩下毅撮影

 安倍晋三首相(当時)が、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の会長らと自民党本部内で面談したとされる問題について、立憲民主党が20日、国会内で会合を開き、教団信者の親を持つ「宗教2世」の男性らが出席した。男性らは、自民と教団との接点に関して再調査を求めた。

 朝日新聞は、安倍氏が2013年の参院選直前に総裁応接室で当時の教団会長らと面談したとされる写真を報じた。

 20日の立憲の会合で、泉健太代表は「岸田文雄首相は(党の)組織的関与はないと言ってきたが、関与は明らか。自民党は再調査をすべきと明確に訴えたい」と主張した。総裁選の候補9人について「再調査についての見解を明らかにし、自らの教団との関係性についても言及しなくてはならない」とも訴えた。

 会合に出席した宗教2世の30代男性は、高額な献金のために大学に行けず、きょうだいの学費も数百万円負担したなどと訴えた。恋愛を禁止されたり、断食もさせられたりしたといい、自民について「苦しむ人がいる上に成り立つ教団と組織的に関わってきたことが大きな問題」と指摘。一連の報道をふまえて「自民党に自浄能力はないと思う。第三者委員会を立ち上げて調査をしてほしい」と求めた。

 全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)の阿部克臣弁護士は、全国弁連が総裁選の候補に対し、教団との関係などについて公開質問をしたが、回答の差し控えや無回答だったとし、「教団の問題に真摯(しんし)に向き合わないで、信頼回復をいくら語っても、国民の不信感は払拭(ふっしょく)できないものだと思う。問題にどう取り組むのか、候補者の本気度が試されている」と話した。

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