夢洲浮桟橋に係留されている「ミャクミャク号」=大阪市此花区、小田健司撮影

 利用が低迷していた大阪・関西万博の会場と堺市など結ぶ海上交通の料金の大幅な値下げが決まった。7月1日から航路によって最大7割以上安くなり、運航スケジュールも見直される。

 値下げされるのはユニバーサルクルーズが運航する海上交通。万博会場に近い夢洲浮桟橋(大阪市此花区)と堺市の堺旧港、大阪市内の中之島ノースゲート、ユニバーサルシティポートを結ぶ全3航路で実施される。

 料金はこれまで堺旧港発着が大人3800円、子ども1900円、中之島ノースゲート発着が大人3300円、子ども1700円、ユニバーサルシティポート発着が大人2800円、子ども1400円だったが、夢洲へ向かう便の大人料金はそれぞれ800~1千円下がり、子どもはすべて1千円に。さらに夢洲発の便はそれぞれの運賃の半額となり、運航時間や便数なども見直される。

 この海上交通をめぐっては9日の堺市議会で、公式船「ミャクミャク号」を利用する堺航路の1日5便当たりの利用者の平均が63人ほどで、乗船率は堺旧港発の午前2便の平均で17.6%、午後便と夢洲発の2便の平均で4.4%と報告された。堺旧港の桟橋の設置に堺市などの公費があてられており、議員から利用の低迷を問題視する声が上がっていた。

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 ユニバーサル社は「利用者に使いやすい金額と、一日中万博を楽しめる運航スケジュールにした」としている。

 日本国際博覧会協会は29日から、夢洲の桟橋の営業時間を1時間延長して午後10時までとする。船の利用者は予約時間の1時間前から西ゲートの優先レーンを使って入場できるようにもなる。

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