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写真・図版
ispaceのCTO(最高技術責任者)の氏家亮さん(左)とCFO(最高財務責任者)野崎順平さん=2025年4月10日、コロラドスプリングズ、市野塊撮影

 民間の月探査計画「HAKUTO―R」を進める日本企業ispace(アイスペース)が6月6日に2度目となる月面着陸に挑戦する。1度目の2023年には月面に着陸前に衝突してしまったが、日本の民間企業として初となる偉業に再び挑む。米コロラドスプリングズであったシンポジウムに参加した同社CTO(最高技術責任者)の氏家亮さんとCFO(最高財務責任者)野崎順平さんが意気込みを語った。

 ――23年4月の最初の挑戦「ミッション1」の後、どのように再挑戦へのモチベーションを高めてきましたか。

 氏家 ミッション1では着陸には至りませんでしたが、ゼロからつくりあげて実際に着陸の直前までいけたことは自信にもなりました。一方、やはり最後の一歩が届かなかったというのは、逆に良いモチベーションにもつながったと思います。

 今は(すでに打ち上げられた)着陸船に変わったところがないか地上から「健康状態」を見ながら、シミュレーションを続けてソフトウェアの検証などのできることをやっています。最後まで何か見落としはないか確認しています。

「成功か失敗か」にしない

 ――ミッション1の後、米国の民間企業2社が月面着陸に成功しました。影響は?

 氏家 競合する会社に対して…

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