Smiley face
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ファーストアルバムをリリースした望海風斗=滝沢美穂子撮影
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 たぐいまれな歌唱力でミュージカルを中心に活躍する望海風斗。「笑顔の場所」のタイトルでCDアルバムデビューを果たした。自分に迷って立ち止まった人の背中を、つややかな歌声がそっと押してくれる。

自分と向き合う そのきっかけに

 「Breath」は自らの思いをアンジェラ・アキに書いて伝え、作ってもらった曲だ。

 いまの自分は何なのだろう――。わからなくなったことが始まりだったという。

 「もやもやした思いを抱いている時、自分自身をちゃんと見つめないといけない。でも、自分で自分を励ませるような状態でいるのは難しいのではないかと」

 自分を見つめ直し、自分にもどって、深呼吸できる。そんなきっかけになる一曲になったらいいなと願った。

 3月にリリースし、コンサートで披露すると、泣きながら聴くお客さんもいた。「気持ちをあらたにして、一歩進んでいただけたらいいなと思いました」

 あらたにGRe4N BOYZが提供した「ミチシルベ」はさわやかな曲調だ。気持ちがのびやかになる。

 「『Breath』が自分と向き合う曲なら、こちらは一歩家から出た時に前向きな風が吹くような曲になったらいいな。人と人がかかわっていくことのすばらしさを伝えたい。ひとりで生きてはいけないから」

 身にしみたのはコロナ禍で遮断された時だった。人とかかわることは自分の人生の道しるべになっていくと感じたと明かす。

「田園」「月光」「誕生」……深いメッセージ

 宝塚歌劇団の雪組トップスタ…

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