地図を示して朝鮮での体験を語る今西儀夫さん=2025年6月18日午後1時45分、滋賀県米原市、小西良昭撮影 「あの大変だった戦争が忘れられてしまうのを恐れています」。京都府南丹市の今西儀夫(のりお)さん(88)が18日、滋賀県立伊吹高校(米原市)で1、2年生230人に語り始めた。 1936(昭和11)年、日本の植民地だった今の北朝鮮・黄州で生まれた。国民学校(小学校)で習ったのは「天皇陛下のために死ねる立派な兵隊になること」だけだった。 和音を聞き分ける授業も「訓練」 教師のこんな言葉を今も思い出す。 体育の乾布摩擦で、「君たち…