(19日、第107回全国高校野球選手権西東京大会4回戦、佼成学園4―3明大八王子)
明大八王子の左翼手、川上恵叶(2年)が本塁打性の大飛球を好捕した。
五回裏2死。川上は佼成学園の4番、中村慈胤(同)が打席に立つのを見て、いつもより深い守備位置をとった。中村がその直前、川上の頭上を越える逆転3点本塁打を放っていたからだ。
再び快音が響き、大きなフライが飛んできた。あの強烈な一打が頭をよぎる。「フェンスにぶつかってもいい。絶対に捕りたい」。後方へ走り、高く跳んだ。
主将の村田晃毅(3年)は、川上の好捕を目の当たりにして「ぞわぞわした」という。捕手として、三回途中から継投した高橋僚(1年)を支えていた。「高橋が緊張する中、よく捕ってくれた」と振り返る。高橋はその後、追加点を許さず、野手も無失策で応えた。
ベンチ入りした選手20人のうち、半数が1、2年生のチームだった。村田は「後輩たちの実力は認めている。自分たちの代のいたらなかった部分を生かしてほしい」と話し、川上や高橋らに後を託した。=府中市民