このまま81歳のバイデン大統領を支持し続けてよいのかどうか。討論会で言葉に詰まり、言い間違いを繰り返したバイデン氏の失態は、いま有権者たちの心に大きな不安を巻き起こしている。
11月の投票日が4カ月後に迫るなか、バイデン大統領への高齢不安が再燃しています。支持者たちは何を思うのか、接戦州であるウィスコンシン州を取材して歩きました。
- 【今後のシナリオ】もしバイデン氏が撤退したら?
「ジョー、バトンを渡せ(PASS THE TORCH, JOE)」。バイデン氏の登場に沸く演説会場で5日、支持者の一人が退陣を求める手書きのメッセージを掲げていた。民主党内の混乱を象徴するような一幕だった。

進退に注目が集まるバイデン陣営が、巻き返しのスタートとして選んだのが中西部ウィスコンシン州の州都マディソンでの選挙集会だった。突然の開催にもかかわらず、学校の体育館には1千人超の支持者たちが駆けつけた。バイデン氏は「私は選挙戦にとどまる」と高らかに宣言し、喝采を浴びた。
こうした会場には熱烈な支持者が集められることが多い。それでも取材を進めると、バイデン氏への不安を口にする人は少なくなかった。
バイデン氏は好き、それでも撤退望む声
「テレビを見ていて、胸が張り裂けそうだった。私はバイデン氏が好きだから」。演説を聴きに来たゲイ・ボルドウィンさん(69)は複雑な胸中を明かした。
「討論会では、彼がトランプ…