イスラエル占領下の東エルサレムで活動するパレスチナ人医師が来日し、東京都内で17日に講演会を開く。「パレスチナの現実と未来」について語り、参加者との意見交換も予定する。
イスラエルとパレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスとの戦闘が始まってまもなく2年。ガザの死者は6万4千人を超え、イスラエルによる封鎖で飢饉(ききん)も広がる。イスラエルはヨルダン川西岸でも軍事作戦を強化し、ユダヤ人入植者による暴力も相次ぐ。日本を含め国際社会が批判してきた大規模な入植計画を承認し、閣僚が西岸の「併合」を公言するなど、支配を強めている。
講演するのは、サリーム・アナティさん(65)。東エルサレムのシュファット難民キャンプで生まれ育ち、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の同地の診療所で医師として活動してきた。現在は慈善協会の理事長を務める。
講演会は、同地を拠点にパレスチナで活動してきた北海道パレスチナ医療奉仕団が主催。団長の猫塚義夫さんは「パレスチナの状況を直接聞いてほしい」と話す。
午後5時半から、新宿区西早稲田2丁目の早稲田奉仕園リバティーホール。資料代500円(学生無料)。オンライン配信もある。詳細は北海道パレスチナ医療奉仕団のウェブサイト(https://hms4p.com