元日の地震で被災した能登半島へ、東京から思いを寄せる人たちがいる。今秋に有志で発足した「のと部」。数十人が定期的に集まり、ボランティアへの参加や、離れていてもできる支援について話し合う。普段は接点のない人たちが、能登を思う気持ちのもと「部活動」にいそしんでいる。
江東区のとある団地の一角で11月末、のと部の2回目の集会があった。初めて参加した女性は「自分にもなにかできることがないかと思って」と語った。この日は大学生からシニアまで全体で40人以上が集まり、うち10人以上が初参加だった。
能登へボランティアに行った部員が活動を報告。「力仕事じゃない作業もある」「遅くまで開いている店はここ」など、スライドや写真を見せながら体験を話した。
仲間を見つけてボランティアへ
10月の初集会では「ボランティアへ行きたいが自分で役にたつのか」「1人で行くのは不安」といった声が上がった。その後も部員同士がSNSのチャットでやりとりを続け、日程の合う有志でレンタカーに相乗りするなどして、十数人が実際にボランティアへ行った。
「初めて同士で行けると『これわからないよね』と話せたので安心できた」。会社員の柳川悠月さん(22)は10月下旬、部員の女性と2人で石川県輪島市に入った。事前に現地で活動するボランティア団体に連絡をとり、JR新高岡駅(富山県)から車で輪島へ。泥かきをしたり、地域の人と交流したりしたという。
能登に知り合いはいないが、「休憩のたびにおばあちゃんがお菓子をくれたりリンゴをむいてくれたりした」。短い滞在でも、地域に受け入れてもらえたと感じたという。「これからも出来る限り能登に通って、復興の過程を見届けたい」
「現地へ行けなくてもできること」
部会では東京からの支援につ…