東京都議会で代表質問に答える小池百合子知事=2024年9月25日午後1時56分、東京都新宿区、伊藤あずさ撮影

 東京都の小池百合子知事は25日、都独自に第1子の保育料の無償化を進めていく考えを明らかにした。すでに取り組んでいる無償化事業を拡充し、0~2歳についても所得制限なしで全員、無償化したい考えで、都議会で「区市町村と連携しながら、具体的に検討していく」と述べた。

 第1子の保育料無償化は、小池知事が7月の知事選で公約の目玉の一つとして掲げていた。

 保育料をめぐっては、国が現在、3~5歳までを無償化し、0~2歳は住民税非課税世帯などを対象に無償化している。都は国の助成に上乗せする形で独自に無償化の対象を広げており、現在は0~2歳の第2子以降について所得制限なしで全額無償としている。

 この無償化の対象を第1子にも広げる方針で、具体的な開始時期などについて検討を進める。小池知事はこの日、「少子化対策は一刻の猶予もないことから、この手を緩めることなく取り組みを加速していくことが必要だ」と強調した。

 都はこれまで、0~18歳に月5千円を支給する事業や高校授業料実質無償化の所得制限撤廃など、独自の子育て支援策を次々と打ち出してきた。一方で、自治体間で支援策に格差が生じることになり、周辺の知事らが懸念を表明。「子育て施策は国が責任をもって取り組み、格差を是正するべきだ」と訴えている。(太田原奈都乃)

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