東日本大震災からの復興の軌跡を紹介する大阪・関西万博のイベントであいさつする、万博復興PRアンバサダーの荒川静香さん=2025年5月19日午前10時8分、大阪市此花区、村井隼人撮影

 大阪市此花区で開かれている大阪・関西万博で19日、東日本大震災の復興の軌跡を紹介するイベントが始まった。パネルや映像で震災の被害の大きさを伝えるほか、農水産分野で復興に取り組む人たちの活動を取り上げている。24日まで。

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 国内だけでなく世界中から多くの人が訪れる万博の会場で、復興への歩みを発信しようと復興庁などが企画した。

 発災当時の様子や復興過程のできごとを紹介する「震災伝承」、東北の食や水産業の復興に焦点をあてた「食・水産」など、テーマ別に六つのエリアを設けて展示している。

 会場では、宮城県産のイチゴや岩手県産のサバ、福島県産のアオサのパスタなどを、来場者に無料で振る舞った。また、被災地の小学生が復興支援への感謝の気持ちを込めて縫いあげ、国際宇宙ステーション(ISS)でも掲示された横断幕を飾っている。

 この日のオープニングセレモニーには、東北地方の首長や伊藤忠彦復興相らが出席。万博復興PRアンバサダーで、宮城県で育ったフィギュアスケーターの荒川静香さんも登場し、「万博会場で東北の食などを知ってもらい、次はぜひ現地を訪れてほしい」と話した。

 達増拓也・岩手県知事は「つながりを復興の力としてきた。今回の万博をさらに復興の力にしていきたい」と話し、伊藤哲也・宮城県副知事は「力強く復興している東北の姿を世界に発信したい」と述べた。内堀雅雄・福島県知事は「逆境から立ち上がっている福島にぜひおこし下さい。心から歓迎します」と呼びかけた。

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