熊本からの応援団は間に合わなかったが、東海大大阪仰星の吹奏楽部員たちが応援に駆けつけた=2025年8月11日午前11時50分、阪神甲子園球場、恒川隼撮影

 大雨の影響で、第107回全国高校野球選手権大会第6日11日の第2試合に登場した東海大熊本星翔の応援団約130人が試合開始までに三塁側のアルプススタンドに到着できなかった。学校によると、応援団は阪神甲子園球場に向けて10日夜にバス6台で出発したが、山口県下関市内で通行止めなどもあり、足止めされていたという。

 球場での星翔の応援には系列校の東海大大阪仰星の吹奏楽部員約50人や、チアリーディング部の約20人らが駆けつけ、声援を送った。東海大大阪仰星吹奏楽部の八田(やつだ)菜愛(なお)さん(2年)は、「応援に来られなかった人たちの気持ちを引き継いで、系列校として責任を持って精いっぱい応援したい」と話した。

 星翔の野仲義高監督は試合前の取材で「熊本は大雨特別警報が出て、心配しているが、選手はいつもと同じ平常心で試合に臨み、被災されている県民のみなさんに『いい試合ができた』と思ってもらえる戦いをしたい」と話していた。

 また、この日第3試合に出場した高川学園(山口)の応援団も大雨のため出発が遅れるなどして、試合途中からの応援となった。

 学校によると、ベンチに入っていない野球部員ら約70人を乗せたバス2台は大雨のため、予定より3時間遅れの午前7時半ごろに出発。部員らは四回の攻撃中の午後3時過ぎに一塁側のアルプススタンドに到着した。小林優太さん(3年)は「自分たちの声で、チームを勝利に導きたい」と話していた。

 一方で、吹奏楽部やチア、一般生徒ら約500人もバス8台で朝に出発するはずだったが、雨の影響で甲子園行きは取りやめたという。

共有
Exit mobile version