東京地裁が入る庁舎=東京都千代田区

 業務で知った企業の未公開情報を第三者に伝えたとして、金融商品取引法違反(情報伝達)の罪で在宅起訴された東京証券取引所元社員の細道慶斗被告(27)と、その情報でインサイダー取引をしたとして同法違反罪に問われた父親の正人被告(58)の初公判が24日、東京地裁であり、2人は起訴内容を認めた。

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 起訴状によると、東証で上場企業が情報を開示する際にサポートする「上場部開示業務室」に所属していた慶斗被告は、業務を通じて企業が実施する公開買い付け(TOB)の情報を知り、正人被告に伝達。この情報をもとに正人被告は昨年1月下旬から4月上旬にかけて、3銘柄の株を計1万5200株、約1700万円で買い付けたとされる。

 慶斗被告は昨年、証券取引等監視委員会の強制調査を受け、告発された。12月に東証を懲戒解雇された。

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