校庭に牛がやってきた。70キロほど離れた牧場から親牛と子牛2頭ずつ。福島県いわき市立宮小学校で7日あった「もーもースクール」で、児童たちは酪農家らの手ほどきを受けながら、子牛を散歩させたり、乳搾りを体験したりした。
地域交流牧場全国連絡会東北ブロックが、牛乳の消費拡大策の一環で、牛乳や牛、酪農への関心を高めてもらい食育にも役立てようと毎年、6県のうち3県で1校ずつ開いている。この日は福島県西郷村の小沢牧場が、トラックで牛を連れてきて、宮城県や青森県の牧場スタッフらも指導役の手伝いに駆けつけた。
児童たちは、まず親牛の大きさに驚いた様子。子牛の散歩は首などをなでながら交代で綱を引いたが、一定方向に歩いてくれなかったり、急に走り出したりして慌てる場面も。搾乳体験の後には、みんなで干し草を食べさせた。
4年生の鈴木愛奈(るな)さん(10)は「搾乳は思ったより簡単で、お散歩も楽しかった。これから給食で牛乳を飲むたびに、牛を思い出して感謝すると思う」と話していた。(西堀岳路)