建築物の壁面を使った巨大アート「ミューラル」(壁画)がこの夏、関西に次々と誕生した。高校の校舎や銀行の店舗、公園の建物など場所も様々なら、依頼者もアーティストも様々。ミューラルの魅力を伝えようと、大阪のスタートアップ企業が調整に奔走した。
神戸市中央区の神港学園高校。校舎壁面を覆っていた足場が解体され、同校OBで柔道日本代表の阿部一二三選手の絵がはっきりと姿を現したのは、7月26日のことだった。
高さ約10メートル、幅は約15メートル。評判は瞬く間に広がり、「滋賀県からわざわざ見に来た方もいた」(同校)。阿部選手はこの日開幕したパリ五輪で金メダルを獲得した。
阿部選手と契約するアディダ…