桜前線が津軽海峡を渡り、北海道に春が届いた。北海道南部の松前町は20日、ソメイヨシノが開花したと発表した。町内には気象庁の標本木はなく、町が独自に「開花宣言」をしている。昨年より4日遅く、平年より7日早かった。
松前公園のソメイヨシノの「標準木」が午前10時までに5輪以上咲いたと判断した。札幌市の柳沢秀文さん(74)は妻の和子さん(72)と訪れ、「少し早いかとも思ったが運良く開花日に来られた」と話した。
町は1982年から独自に開花の記録を取っている。町によると、公園一帯には樹齢推定300年といわれる「血脈(けちみゃく)桜」など八重咲きの桜を中心に約250種があり、5月中旬頃まで見頃が続く。5月11日まで「松前さくらまつり」が開かれている。
ウェザーニューズ社は道内各地の開花日について、ソメイヨシノが函館と札幌で4月22日、エゾヤマザクラが旭川で4月27日、釧路で5月7日などと予想している。