業務上横領罪で大阪地検特捜部に逮捕・起訴され、無罪となった不動産会社元社長が「捜査は違法」と国に賠償を求めた大阪地裁の訴訟(小田真治裁判長)は18日、捜査を指揮した主任(51)ら検事4人の証人尋問が全て終了した。現職検事が次々出廷する異例の法廷では、証言拒否も重なり、元社長側は「不誠実だ」と批判した。
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学校法人から21億円が着服された事件の公判は、「プレサンスコーポレーション」元社長・山岸忍さん(61)の関与を認めた元部下の証言が焦点になった。だが検事(52)が元部下に「検察なめんな」と怒鳴り、机をたたいていたことが取り調べ映像で判明した。
原告側の秋田真志弁護士はこの日、主任に「同様の言動をしたことはあるか」と問うた。主任が「記憶にない」と答えると、特捜部が2007年に奈良県生駒市の元市議長をあっせん収賄罪などで逮捕・起訴=実刑確定=した事件で、主任が作った元議長の自白調書が証拠から排除されていたことを指摘した。
主任「思い出した」
当時の公判記録によると、「…