(15日、サッカーJ1第6節 横浜FC2―0セレッソ大阪)
横浜FCは明確な課題を抱えていた。
- 横浜FCの未来を見すえた「低すぎる」目標 J1残留のカギは新加入
第5節を終えた時点でリーグワーストの1得点。攻撃面をどう改善するか。四方田修平監督は思い切った策を打った。
2列目にガンバ大阪から今月移籍したばかりのFW山田康太と、大卒ルーキーで出場機会のなかったFW駒沢直哉をともに初めて先発で起用したのだ。2人は立ち位置をこまめに入れ替えながら、DFの背後を狙う動きを繰り返し、相手を揺さぶった。
攻撃的な姿勢が実ったのは前半27分。スローインを駒沢が競ってこぼれた球をFW桜川ソロモンが拾い、右サイドを突破。鋭いクロスに山田が右足を合わせた。「チームとして結果を出すことが必要だと思っていた。ホッとした」。加入後初ゴールは、チームにとって4試合ぶりの得点となった。
攻撃を活性化させたのはFW陣だけではない。左MFの新保海鈴はクロスで好機を演出。右MFの山根永遠は追加点を挙げた。
2021年にJ1最下位でJ2に降格して以降、1年ごとにJ1とJ2を行き来している。J2に降格した過去2回を振り返ると、序盤の出遅れが響いた。21年は初勝利まで14試合、23年は11試合かかった。今季は6試合で2勝目。まずまずのスタートと言っていい。
目標の残留へ。主将のMF駒井善成は「俺たちはやってやると、強い気持ちで臨んでいる。J1に残らないといけないチームだと思う」。自信を深める快勝だった。
四方田監督(浜) 「非常に得るものが多かった試合。まだまだ勝ち点を積み上げないといけない。謙虚にチーム一丸で成長していきたい」
パパス監督(セ) 5戦未勝利。「簡単にボールを失いすぎた。戦術どうこうよりも、個の力が不足していた」