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バチカンのサンピエトロ広場で2025年4月26日、フランシスコ教皇の葬儀に参列する人々=ロイター
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 ローマ教皇庁(バチカン)は28日午前、ローマ・カトリック教会の高位聖職者にあたる枢機卿の会議を開く。26日に行われたフランシスコ教皇の葬儀後初めての枢機卿会議で、267代目の次期教皇を決める秘密選挙「コンクラーベ」に向けた協議が本格化する。

 枢機卿は教皇に次ぐ地位の聖職者で、教皇の補佐役を担う。フランシスコ教皇の21日の死去以来、枢機卿会議が開かれるのは今回で5回目。フランシスコ教皇の葬儀が終わったことで、枢機卿たちは今後も会議を重ね、コンクラーベに関する議論を深めていくとみられる。

 コンクラーベは80歳未満の枢機卿が互選で次の教皇を決める秘密選挙。1人が3分の2以上を得票するまで投票を繰り返す。教皇の死去や退位後、15日以降20日以内に行う原則があり、5月上旬の実施が有力視されている。投票権を持つ枢機卿は現在任命されている252人のうち135人。実際に参加する枢機卿の数や日程は今後の枢機卿会議で決まる。

 バチカンによると、25日に開かれた前回4回目の会議には、149人の枢機卿が出席した。教皇の葬儀や服喪期間中の行事の進行などを協議する一方、33人の枢機卿がカトリック教会と世界情勢に関して意見を述べたという。

 枢機卿たちの多くは普段は世界各地の教会で働いており、それぞれの実績や人柄などについて知らないことも多い。コンクラーベは無記名投票による秘密選挙だが、それまでの枢機卿会議の中で次の教皇に求められる資質などについて意見を交わし、投票先を判断することになる。

 今回のコンクラーベで投票権を持つ135人の枢機卿の出身国は71カ国に上る。イタリアメディアによると、フランシスコ教皇が欧州以外の地域の枢機卿を増やしたことで、前回2013年の48カ国から多様化が進んだ。ANSA通信は「史上最も国際的なコンクラーベになる」と伝えている。

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