薄くて、軽くて、曲がる「ペロブスカイト太陽電池」。従来の太陽電池では設置が難しい場所にも貼ることができ、次世代の太陽光発電技術として期待が集まる。国内でも実証実験が進み、実用化に向けて一歩踏み出そうとしている。
来場者でにぎわう大阪・関西万博。その西ゲートにあるバスターミナルの屋根には、250メートルにわたってペロブスカイト太陽電池が貼り付けられている。
- どこでも発電可能、ペロブスカイト太陽電池とは? 世界で開発加速
屋根はカーブしているため、曲がる特性が生かされる。蓄電してバス停の夜間照明に使っているという。
太陽電池の市場は、主流のシリコン太陽電池が95%を占める。しかし、シリコン型は1平方メートルあたり10~15キロと重く、設置場所は強度のある家の屋根や、建物の屋上などに限られていた。製造工程が複雑で、コストも課題だ。
これらの課題を乗り越えたのがペロブスカイトだ。
重さはシリコン型の10分の1 ペロブスカイトの発電の仕組みは
ペロブスカイトとは、結晶構…