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2019年6月28日、主要20カ国・地域(G20)首脳会議が開かれた大阪で会談するロシアのプーチン大統領(左)と米大統領1期目のトランプ氏=ロシア大統領府の公式ホームページから

 欧州連合(EU)と英国は20日、ロシアに対する新たな制裁を発表した。停戦に応じないロシアへの圧力についてトランプ米大統領が消極的な姿勢を見せるなか、欧州は「ロシアが戦争を続けるほど対応を厳しくする」とし、さらなる制裁も辞さない構えだ。

 EUがこの日承認したのは、ロシアによるウクライナへの全面侵攻が始まった2022年2月以降、第17弾となる追加制裁案。17人、58団体を制裁の対象に加えた。

 特にエネルギー分野に照準を合わせ、ロシア産石油を輸送する「影の船団」と呼ばれる船舶189隻や、ロシア石油大手のスルグトネフテガスを新たに対象に追加。さらに、偽情報の拡散や海底ケーブルの破損といった「ハイブリッド攻撃」や、ウクライナでの化学兵器の使用などに関わったとする団体なども対象に加えた。

 足並みをそろえる英国も、影の船団18隻やロシアの制裁回避を支援する46金融機関など計100件の個人や団体を経済制裁の対象にすると発表した。

欧州の制裁、「米国の関与あってこそ」

 ロシアへの制裁をめぐっては…

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