歌舞伎俳優の片岡我當（かたおか・がとう、本名片岡秀公〈かたおか・ひできみ〉）さんが5月11日、肺炎のため東京都内の病院で死去した。90歳だった。葬儀は近親者で営んだ。松竹が17日、発表した。
関西歌舞伎の重鎮だった、十三代目片岡仁左衛門の長男。父から受け継いだ「新口村（にのくちむら）」の孫右衛門をはじめ、上方和事の作品で実直な人柄のにじむ演技をみせた。関西で上方歌舞伎の継承に取り組み、若手俳優の指導にも尽くした。
最後の舞台は2020年2月、東京・歌舞伎座で上演された「八陣守護城（はちじんしゅごのほんじょう）」だった。現仁左衛門さんは弟。
