全国殉職警察職員・警察協力殉難者慰霊祭が11月30日、東京都内で開かれた。7月に山形県を襲った豪雨で殉職した県警新庄署の玉谷凌太警部補(当時26)=2階級特進=の父親の荘一さんが遺族を代表し、追悼のことばを述べた。
荘一さんは「(凌太さんが)今でも『ただいま』と帰って来るような気がしてなりません」と語った。さらに「警察官として、県民の方々の安全と安心のために、信念を持って職務に励んでいたこと。家族を愛し、友人、そして仲間を思い続けていたことを、私どもは誇りに思います」と述べた。
豪雨では、玉谷警部補とともに出動した新庄署の佐藤颯哉警部(当時29)=2階級特進=も殉職した。
慰霊祭は警察庁などの主催で毎年開かれ、今年は警察職員の5柱と民間人の6柱が合祀(ごうし)された。式には、遺族と石破茂首相や露木康浩警察庁長官ら計約130人が出席した。
玉谷凌太警部補(当時26)=2階級特進=の父親、荘一さんによる追悼のことばの要旨は次の通り。
幼い頃に抱いた夢を持ち続け、晴れて警察官を拝命しました。採用通知をいただいた日は、親としてとてもうれしい反面、危険も伴う仕事と一抹の不安もありました。
次はいつ帰ってくるのかと心待ちにする日々でした。ちょうどその日も、「今回は4連休で明日帰るね」と連絡があり、帰りを待ち望んでおりました。そのような中、事故はあまりにも突然起こったのです。
「帰ってくる」って言ったのにな
自分の気持ちに素直な凌太と…