11日朝から障害を起こしている気象衛星ひまわりのデータを表示する気象庁のホームページ

 気象庁は11日、同日午前4時ごろに「気象衛星ひまわり」9号で障害が発生したと発表した。台風の強さの予測や火山灰の高さの観測などに影響があるものの、他の観測データなどを活用し、警報・注意報の発表には支障がないという。同庁は原因を調査しながら、9号の復旧作業を急いでいる。

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 同庁によると、ひまわり9号に搭載する観測用カメラ「可視赤外放射計」に不具合の可能性がある。日中に雲の動きを見る機能や、地上とのデータ通信は正常だが、主に夜間の雲などの動きを把握する赤外線機能が使えない状況が続いている。不具合が長引けば、2022年に観測を終え、現在はバックアップ機として待機する「ひまわり」8号への切り替えも検討しているという。

 気象庁は「データをご利用されている一般の方、業者の方々にご迷惑をおかけしている。復旧を急ぐとともに、地上の観測などで情報を補いたい」としている。(力丸祥子)

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