6月4日、米カリフォルニア州の連邦地裁に到着した水原一平被告(中央)=AP
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 米大リーグの大谷翔平選手の元通訳で、銀行詐欺罪などに問われた水原一平被告が4日、米ロサンゼルス近郊サンタアナの連邦地裁での罪状認否に臨み、訴追内容を認めた。今後は、裁判官が量刑を検討し、10月25日に言い渡す予定だ。

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 4日午前9時ごろ、水原被告は黒いスーツ姿で弁護士と共に出廷。報道陣ら50人ほどが傍聴席で見守るなか、罪状認否に臨んだ。

 約50分のやりとりでは、裁判官が有罪を認めた場合の結果などについて水原被告に説明。罪について問われると、水原被告は「私は被害者A(大谷選手)のもとで働き、彼の銀行口座へのアクセスを得て、賭博で大きな借金を負った。考えられる唯一の方法が、彼のお金を使うことだった。賭博のお金を払うために彼のお金を送金した」と英語で説明した。最後に裁判官から認否を聞かれると、水原被告は「guilty(有罪)」と答えた。

 水原被告は裁判所を出た後、報道陣の質問には一切答えず、車に乗り込んだ。

 水原被告は先月、罪を認めることで検察側と合意し、司法取引に応じていた。銀行詐欺の刑罰は最長で禁錮30年、虚偽納税申告は最長で禁錮3年となっている。

 水原被告は、違法賭博の負け分などを支払うため大谷選手の口座から約1700万ドル(約26億5千万円)を不正に送金し、銀行詐欺罪や虚偽の納税申告をした罪で訴追された。

 水原被告は連邦検察に訴追された直後の4月にロサンゼルスの連邦地裁に出廷。ギャンブル依存のカウンセリングを受けることや、2万5千ドル(約390万円)の保釈金などを条件に保釈が認められていた。(サンタアナ=五十嵐大介)

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