水戸芸術館の館長に就く片山杜秀氏

 水戸市芸術振興財団は16日、慶応大教授で音楽評論家の片山杜秀氏(61)が水戸芸術館の3代目館長に就任すると発表した。就任は11月1日付。前館長で、2月に亡くなった世界的指揮者の小澤征爾氏の後任となる。

 片山氏は1963年仙台市生まれ。同館が開館した90年から設けている「吉田秀和賞」の審査委員を2012年から務める。この賞は音楽、演劇、美術の各部門で優れた芸術評論を発表した人に贈るもので、自身も著書「音盤考現学」と「音盤博物誌」で受賞した。

 また、「未完のファシズム」では司馬遼太郎賞を受賞。23年に財団の理事に就任した。

 財団に運営を委託する水戸市の高橋靖市長は「片山さんは我が国を代表する評論家の一人で、(小澤氏の前任で吉田秀和賞の名前にもなった)吉田館長と小澤館長の思いを引き継ぎ、水戸芸術館をお任せできる最もふさわしい方。ご活躍に期待しております」とのコメントを出した。(富永鈴香)

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