クラブのことを誰よりも思っているからこそ、厳しい言葉も口にする。
サッカーJ1横浜F・マリノスのMF水沼宏太(34)は、そんな選手だ。
3日のジュビロ磐田戦で追いつかれて1―1で引き分けた後、取材エリアで言った。
「情けない試合をしてしまった。準備段階から見つめ直す必要があると感じている」
リーグ戦と同時進行するアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)では4月下旬に準決勝を突破。今月11日に初の優勝を目指してアルアイン(アラブ首長国連邦)との決勝第1戦を控える。
浮足だってもおかしくない状況だが、そんなときだからこそ気の緩みを許してはいけないと危機感を抱いたのだ。
「一人一人のコミュニケーションや、向かっていく方向、目標を合わせていくことが大事。そういう声かけが少し足りない部分。練習からやっていくべきだと思う」
水沼は練習でも試合でも人一倍、声を出す。その理由を以前、インタビューで明かしてくれたことがある。
2007年、当時高校3年で…