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 湖畔に立つと、見渡す限りの雪原が広がる。赤や黄、緑など色とりどりのテントが氷上に並ぶ光景は、盛岡の冬の風物詩でもある。

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夜明け前、凍結した湖の上に並ぶワカサギ釣りのテント。中では釣り人がドリルで氷を削り、釣り糸を垂らすための穴を開けていた=2025年2月6日午前5時52分、岩手県盛岡市、吉田耕一郎撮影

【撮影ワンポイント】岩洞湖

岩洞湖に到着した午前5時過ぎには、すでに多くのテントが並んでいた。まだ真っ暗な湖上にテントの光が点在する幻想的な風景を撮るため、急いでカメラを三脚に固定。それから1時間程度、ISO感度を何度も調整し、スローシャッターで撮影した。手前のテントの中で、釣り人がドリルで穴を開ける様子も写し込めた。(吉田耕一郎)

  • 【特集】いいね!探訪記

 岩洞(がんどう)湖がある盛岡市藪川は本州で最も寒い極寒の地として知られる。零下20度以下まで冷え込むこともある。厳冬期、湖上は分厚い氷で覆われる。ワカサギの氷上穴釣りが楽しめ、県内外からファンが押し寄せてくる。

 2月6日、氷上ワカサギ釣りが解禁された。記録が残る1998年以降で最も遅い。岩洞湖漁協が毎日、複数地点の氷の厚さを観測し、いずれも15センチに達したため、ようやくゴーサインが出た。例年は3月中旬ごろまで穴釣りが楽しめるが、暖冬の影響で昨年は過去最短で、2月20日にシーズン終了。氷上に穴や亀裂が広がり、漁協も苦渋の選択を迫られた。

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本州一の厳寒地と書かれた岩洞湖の気温計。マイナス6度を指していた=2025年2月6日午前8時39分、盛岡市、吉田耕一郎撮影

 解禁初日は、氷上に立ち入れ…

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