気象庁は8日、沖縄地方が梅雨明けしたとみられると発表した。全国で最初の梅雨明けとなる。確定すれば、1951年の統計開始以降、2015年と並び、最も早い梅雨明けとなる。平年より張り出しが強い太平洋高気圧が沖縄付近まで覆い、梅雨前線を北に押し上げた。一方、九州北部地方と四国地方の梅雨入りが発表された。
気象庁によると、沖縄の梅雨明けは昨年より12日、平年より13日早い。今年の梅雨入りは平年よりかなり遅い5月22日だった。太平洋高気圧が日本付近に平年より強く張り出していることに加え、偏西風が平年より北寄りに流れていることで、梅雨前線が一気に北上したという。
一方、九州北部と四国の梅雨入りは昨年と比べると、いずれも9日早い。平年より九州北部は4日、四国は3日遅かった。
気象庁によると、九州は停滞する梅雨前線の影響で、10日ごろまで雷を伴って非常に激しい雨が降るところがある見込み。9日午前6時までに予想される24時間降水量は多いところで、宮崎県、鹿児島県で120ミリ、熊本県で80ミリ。10日午前6時までの24時間では、宮崎県と鹿児島県、熊本県で150ミリと予想されている。土砂災害や低い土地への浸水、河川の増水に注意が必要だ。
気象庁の担当者は「梅雨が明けた沖縄では温度も湿度も高くなるため、熱中症に注意してほしい。梅雨入りした九州など西日本では、災害の危険度が高まる大雨シーズンが始まる。備えの確認をしてほしい」と呼びかけた。