電話番号を利用した本人確認を代行し、不正に東京都渋谷区の地域通貨「ハチペイ」のアカウントを取得させたとして、警視庁は、ベトナム国籍で留学生の男(20)=東京都荒川区=を私電磁的記録不正作出・同供用容疑で逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。

 不正取得したアカウントは約500に上り、犯罪グループに渡っていたという。地域通貨を狙った事件が明るみに出るのは異例で、警視庁は、通貨を使って購入された商品は転売され、犯罪グループの収益になっていたとみている。

 捜査関係者によると、男は昨年6~12月、何者かと共謀し、不正に入手した他人の電話番号と認証番号を複数の中国籍の人物に提供。ハチペイの12アカウントを不正に取得した疑いがある。

 スマートフォンの電話番号を利用した本人確認は「SMS(ショートメッセージサービス)認証」と呼ばれ、これを悪用していた。決済サービスなどを登録する際、運営側から数字などの認証コードがSMSで届き、届いた数字などを入力して本人確認をする仕組みだ。

 男は手数料として1アカウン…

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