Smiley face
写真・図版
漁船「大国丸」の操縦席で、海洋の状況が示されるタブレット端末のアプリ画面を見る占部旭さん=2024年9月11日、福岡県宗像市、飯島健太撮影
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 人材難に苦しむ漁業界に変化が訪れている。体力面で厳しく、「経験と勘」に頼りがちな業界の「常識」を打ち破る活路が、インターネットやAIの技術による「スマート水産業」にある。

 夜明け前、福岡県宗像市の漁師、占部旭さん(49)はスマホでアプリを起動する。画面には、これから「大国丸」(7.9トン)で向かう玄界灘の地図が映し出される。

 地図上には、場所によって異なる水温、潮の向きや速さ、塩分濃度といったデータが数字や色で表示される。

 「魚がいそうな潮の流れを確かめ、狙うポイントを決める」

 5~12月はマダイ、1~3…

共有