全国の熱中症による救急搬送数が2週連続で1万2千人超となったことが6日、総務省消防庁のまとめで分かった。7月以降の累計は4万9315人となり、史上最も暑かった昨夏のほぼ同じ時期に比べても4千人程度多いペースとなっている。
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同庁によると、7月29日~8月4日の7日間で熱中症の疑いで搬送されたのは1万2272人(速報値)で、今年最多となった前週(7月22~28日)の1万2666人とほぼ横ばいだった。このうち21人が死亡し、386人が重症だった。年齢別では、65歳以上の「高齢者」が60.3%(7395人)と目立ち、場所別では「住居」が41.6%(5111人)で最も多かった。
統計期間内の29日には全国歴代1位の41.1度(18年の埼玉県熊谷市と20年の浜松市)に迫る41.0度を栃木県佐野市で観測したほか、8月4日には今年最多となる301地点で猛暑日(35度以上)を記録していた。
気象庁は、東~西日本では11日ごろにかけて気温の高い状態が続くとみており、こまめな水分補給や積極的なエアコンの使用、外出をひかえるなどの熱中症予防を呼びかけている。(大山稜)