Smiley face
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テイラー・スウィフトさんがハリス氏への支持を明らかにしたインスタグラムへの投稿=2024年9月10日(現地時間)

 トランプ氏が返り咲きを果たした米大統領選。選挙戦中、共和党の副大統領候補バンス氏の「猫」に関するある発言が物議を醸した。逆にトランプ氏は、犬を飼わないことを過去の大統領選で非難されていたという。なぜ犬や猫が大統領選で持ち出されるのか。「猫論争」と「犬論争」からは、米国社会や政治とペットの深いかかわりが浮かび上がる。

 「私はカマラ・ハリスとティム・ウォルズに投票する」

 9月10日、歌手のテイラー・スウィフトさんがインスタグラムで民主党の大統領候補だったハリス副大統領への支持を明確にした。猫を抱いた写真とともに投稿された声明の末尾には「愛と希望を込めて テイラー・スウィフト 子どもがいない猫好き女性(Childless Cat Lady)」と記した。

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 スウィフトさんが念頭に置いたとみられるのが、バンス氏が2021年にした発言だ。保守派のFOXニュースに出演した際、ハリス氏ら民主党の女性政治家を念頭に「惨めな思いをしている子どものない猫好きの女性によってこの国は運営されている」と揶揄(やゆ)。今年の大統領選でこの発言が改めて批判にさらされることになり、スウィフトさんの声明もこの発言に反撃した形だった。

 「猫論争」はさらに続いた。トランプ氏を支持する実業家のイーロン・マスク氏が「私は君に子どもを与え、人生をかけて君の猫を守るよ」とX(旧ツイッター)で発言。ひわいなニュアンスでスウィフトさんを笑いものにするような投稿は、性差別的だと批判された。

 なぜ猫がキーワードになったのか。米国政治とジェンダーの関係に詳しい庄司香・学習院大教授は、発端となったバンス発言の背景にある米保守層の「ファミリーバリュー」(家族重視の価値観)を指摘する。

 米国では、家族を持つことが…

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