「戦後80年プロジェクト」で被爆クスノキを受け取った椙山女学園高校の生徒たち=2025年6月7日午前10時43分、名古屋市千種区、松永佳伸撮影

 長崎市で被爆したクスノキ2世の苗木が、名古屋市千種区の椙山女学園中学・高校に贈られ、植樹されることになった。2年前から自主的に平和活動を続ける生徒たちの思いを込めた1通のメールから実現した。7日に記念式があり、生徒ら約90人が平和の象徴として大切に育てていくことを誓った。

授業でも部活動でもないけれど

 平和活動の中心を担うのは、同高3年の浜田美幸さん、赤羽穂乃佳さん、松本萌さんの3人。入学直後、社会科の丹羽宏文教諭から「戦争を語り継ぐため、一緒に(平和の種を)捜してほしい」と声をかけられたのがきっかけだった。

 授業でも部活動でも同好会でもないが、週1回、放課後に集まって地元の戦争被害を調べたり、語り部から話を聞いたりして、高校生が集う催しなどで発表してきた。

 同高では1978年から修学旅行で長崎県を訪れている。昨年12月、長崎のことを調べていた3人は、被爆クスノキ2世の苗木が配られていることを知った。

 担当する長崎の日本非核宣言自治体協議会へ電話をしたところ、加盟している名古屋市の許可がないと受け取れないことがわかった。

諦め切れない3人は

 同市の担当者からは「前例が…

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