田辺三菱製薬の本社=大阪市中央区、2021年12月 化学大手の三菱ケミカルグループは7日、医薬品子会社の田辺三菱製薬(大阪市)の全株式を、米投資ファンドのベインキャピタルに約5100億円で売却すると発表した。2025年度の上半期中に譲渡を完了させる。製薬の事業環境が大きく変化する中で、化学事業との相乗効果が見込めないと判断した。 三菱ケミGは譲渡額のうち約2千億~2500億円を負債の返済や株主への還元などに充てる。残りは環境配慮型の素材など成長領域に投資して、経営の立て直しを進める。 同社は20年に田辺三菱を完…