女性が刺された現場の集合住宅付近=2025年8月20日午後10時ごろ、神戸市中央区磯辺通2丁目、根本快撮影

 神戸市中央区磯辺通2丁目のマンションで20日夜、住人の女性が刺され、その後死亡した事件で、マンションの外階段の手すりに血痕が付いていたことが、捜査関係者への取材でわかった。

 事件と同じ時間帯に、外階段を下りていく男とすれ違ったという住人の証言があるという。兵庫県警は、この男が女性を刺した後に外階段を使って現場から逃走した可能性があるとみて、行方を追っている。

 葺合(ふきあい)署捜査本部によると、死亡したのはこのマンションに住む会社員の片山恵さん(24)。

 20日午後7時20分ごろ、マンションの住人から「エレベーターの中から女性の悲鳴が聞こえた」と110番通報があった。

 数分後、住人の一人が外階段の3~4階部分で階段を下りていく男とすれ違ったという。住人がそのまま階段を上ると、6階のエレベーター前で、片山さんが血を流して倒れていたという。

 片山さんは搬送先の病院で同日夜に死亡が確認された。上半身に複数の刺し傷があったという。

 マンションのエントランス付近の防犯カメラには、片山さんが帰宅して1階のオートロックを開けた直後、男が後をつけるようにして侵入する様子が映っていた。

 エレベーター内で男女がもみあい、男が羽交い締めにする様子も目撃されており、片山さんがエレベーター内で襲われた可能性が高いと捜査本部はみている。

 男は20~30代くらいで、黒色の半袖に黒色の長ズボン姿だった。マスクなどはしていなかったといい、県警が行方を捜査している。

 県警は、過去に片山さんからのトラブルなどの相談は確認されていない、と説明している。

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