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避難者の声を集めた「ならは31人の〝生〟の物語」の展示と西崎さん=2025年9月4日、福島県楢葉町北田の「みんなの交流館ならはCANvas」、西堀岳路撮影

 原発事故による避難と避難指示の解除、それからの10年間。その時、その時に福島県楢葉町民たちは何を思い、どんな人生の決断をしてきたのか。立命館大(京都市)の学生たちが、毎年町を訪ね町民から聞き取りを重ねたリポートが「みんなの交流館ならはCANvas」で展示されている。町は5日、避難指示解除から10年を迎えた。

 2011年の東京電力福島第一原発事故で、楢葉町では全町民約8千人のほとんどが町外へ避難し、役場や学校も避難先に移った。避難指示が解除されたのは15年。住民基本台帳で、新規転入者を含む町の人口は今年7月末で6343人、うち4469人が町内で暮らす。

 代々の学生たちは毎年、町民31人から話を聞いてきた。新型コロナ禍で20年と21年は途切れたが、22年以降は15~19年に話を聞いた人の中から年ごとに数人ずつ、それぞれの7年後を「アフターストーリー」として再取材。解除後10年間の町民の考え方や思いの変化を表そうとした。

 2日から展示しているのは…

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