繊維大手の東洋紡は昨春、自動車向けのプラスチック材料などの「環境・機能材事業」を切り出し、三菱商事とほぼ折半の出資で新会社「東洋紡エムシー」を設立した。売上高全体の4分の1にあたる事業を切り出す珍しい取り組みで、どんな変化が生まれているのか。東洋紡の竹内郁夫社長に聞いた。
主要100社景気アンケート
朝日新聞が今月実施した「主要100社景気アンケート」で、各社の経営陣にインタビューした内容を随時配信します。アンケートの集計結果も近日中に報じます。
――エムシー社が手がける環境・機能材事業の24年3月期の売上高は1153億円、営業利益は47億円と増収増益でした。
「1年目は会社を軌道に乗せることが一番の課題でした。前半は組織の立ち上げに費用がかかるなど苦戦しましたが、後半はおおむね当初の構想通りに動いてくれました」
――大胆な事業の切り出しにはどういう狙いがありましたか。
「この事業は、海水淡水化用…