国連の女性差別撤廃委員会(CEDAW)は29日、日本政府に対する勧告を含む最終見解を公表した。最終見解では、皇位継承における男女平等を保障するため、男系男子のみが皇位を継承すると定める皇室典範を改正するよう勧告している。
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皇室制度に詳しい所功・京都産業大名誉教授は、「まず、天皇や皇族という特別な身分のあり方は、一般国民に認められている権利とは区別して考えるべきだ」と話す。
今回の勧告でも前置きとして「皇室典範の規定は女性差別撤廃委員会の権限の範囲外だ」とする日本の立場に「留意する」との言及がある。
所氏は、勧告の有無に関わらず、日本の皇室制度は、日本の歴史や現実を踏まえ、根本的に議論すべき問題が存在しているとみる。
そもそもなぜ、明治時代に制定された旧皇室典範は、それまで明文上の制約がなかった皇位継承資格者を男子に限定したのか。
所氏によると、実務上の理由…