落雷被害を防ぐには
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 宮崎市古城町のグラウンドで3日、サッカーの練習試合中に落雷があり、18人が病院に搬送された。学校の部活動中に落雷事故が発生したケースはこれまでにも起きているが、どう備えればいいのか。

  • 宮崎のグラウンドで落雷、18人搬送うち2人重症 サッカーの試合中

 過去の被害も、広いグラウンドでの発生が目立つ。

 1996年8月には、大阪府高槻市のサッカー大会に出場していた高校1年の男子生徒を落雷が直撃。生徒は視力を失い、手足が不自由となる後遺症を負った。

 2014年8月には愛知県扶桑町の高校グラウンドで、野球の練習試合中だった高校2年の男子生徒が落雷に遭い、死亡。16年8月にも、埼玉県川越市の高校グラウンドで野球の練習試合中だった高校1年の男子生徒が落雷に遭い、心肺停止となった。

 相次ぐ被害を受けて文部科学省は18年、屋外での教育活動における落雷事故防止について全国の学校関係者に文書を出した。

 文書では、指導者は落雷の危険性を認識し、事前に天気予報を確認するほか、天候が急変した場合はためらうことなく計画の変更や中止といった適切な措置を講ずるべきだと示している。

 さらに具体策として、気象庁のホームページで「雷注意報」の発表状況を確認するほか、雷発生の可能性を確認できる「雷ナウキャスト」といった情報を活用するよう訴える。

 落雷に対する安全対策としては、①厚い黒雲が頭上に広がった際、雷雲の接近を意識し、かすかな雷鳴でも危険信号であることを認識すること②雷鳴が聞こえたときは、落雷を受ける危険性があるため、すぐに安全な場所(鉄筋コンクリートの建物、自動車、バス、列車などの内部)に避難する必要があると指摘している。

 さらに、人体は同じ高さの金属像と同様に落雷を誘因するため、体に着けた金属を外したうえでゴム長靴やレインコートなどの絶縁物を身に着けていても、落雷を阻止する効果はないと注意を呼びかけている。(前田伸也、中山直樹)

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