関市の山下清司市長と記念撮影する小鎗稜也選手(右)と小沢琉次選手(中央)=2025年8月25日午前11時55分、岐阜県関市役所、高原敦撮影

 阪神甲子園球場で開かれていた第107回全国高校野球選手権大会で4強に輝いた県岐阜商の小鎗稜也捕手(3年)と山梨学院の小沢琉次外野手(同)が25日、故郷の岐阜県関市役所を訪れ、山下清司市長と歓談した。

 2人は幼稚園の頃から一緒で、関市の金竜小から小金田中に進んだ。小2で野球を始め、バッテリーを組んだこともある。中学では硬式のクラブチーム「岐阜中濃ボーイズ」(可児市)で共にプレーした。2022年には全国大会の出場報告のため2人で今回と同じように関市役所を訪れたこともある。

 高校は別だったが、小鎗選手は背番号2、小沢選手は背番号17を付けて甲子園に臨んだ。両チームとも4強入りし、もし準決勝で勝っていたら決勝での対戦が実現するはずだった。

 甲子園で最も印象に残った場面を尋ねられた小鎗選手は、準々決勝の横浜戦の延長タイブレークでの走者一掃の3点適時二塁打を挙げた。山下市長が「テレビで見ていて、みんなリラックスして野球を楽しんでるような感じがした」と話すと、「絶対勝たないと、というプレッシャーはなかったです」と打ち明けた。

 「甲子園に出られて、1勝できてすごくうれしくて。正直ここまで勝ち上がれると思ってなかったので、勝つごとに甲子園で野球ができるうれしさでみんな笑顔でいられました」と語った。

 また、エース柴田蒼亮投手(2年)のリードについて「県岐阜商は上下関係が全然なくて仲が良い。普段からたくさんコミュニケーションが取れています」と説明した。

 小沢選手は関を離れ寮生活を送った。「1年の頃は分からないことばかりで不安でしたが、優しい先輩ばかりだったので寮生活も楽しめました」と振り返り、「甲子園のベンチに入ることができ、すごくいい経験になりました」と話した。

 2人とも大学で野球を続ける予定だ。小沢選手は「甲子園での小鎗の活躍を見て、意識してもっと野球に力を入れていこうと思いました」と意欲を燃やしていた。

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