埼玉県の依田英樹・高校改革統括監(右から3人目)に意見のまとめや要望を提出した別学校の保護者代表ら=埼玉県庁

 埼玉県立の男女別学高校の共学化をめぐり、別学12校の保護者代表らが30日、大野元裕知事と日吉亨教育長あてに要望書と意見をまとめたファイルを提出した。

 12校のうち5校の保護者が県庁を訪れ、久喜高校保護者の篠田和枝さん(52)が、依田英樹・高校改革統括監に手渡した。

 要望書では、生徒数の減少などは考慮せず、男女共同参画推進の観点から報告をすること、保護者の意見を十分に検討することの2点を求めた。各校で、保護者全体に投げかけたアンケート結果も提出した。6~9割の保護者が共学化に「反対」「どちらかといえば反対」や「別学継続に賛成」を選んでいたという。

 県が17日まで実施していた中高生と保護者対象のアンケートについては、「県内でも共学校の保護者数が多いため、賛成意見が多い可能性がある」として、「多数決ではなく、意見の中身を分析してほしい」と訴えた。

 県教育委員会は8月末までに、第三者機関である男女共同参画苦情処理委員の共学化勧告に対する報告をまとめる。(杉原里美)

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