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県立学校について保護者や地域住民らの電話相談を受ける県教委の問題解決サポートダイヤル=2025年5月19日、横浜市中区の県庁、足立朋子撮影

 神奈川県教育委員会は19日から、県立学校と保護者や地域住民の間で起こった問題について、中立の立場で相談を受ける「県立学校問題解決サポートダイヤル」を開設した。学校に相談しても解決しなかったことや、対応に納得できなかったことについて、公立学校の校長経験者らが電話で話を聞き、助言したり、適切な部署につなげたりするという。

 保護者や地域住民からの要望や意見、苦情などは、学校にとって有意義なものも多いが、中には長時間や繰り返しの対応を求められ、教職員が疲弊してしまう場合もある。現場から負担を訴える声があり、東京都に先例があることから、教員の働き方改革に向けた具体策の一つとして設置を決めたという。

 都教育相談センターによると、都の電話相談は2009年に開始。当初200件台だった相談件数は年々増加し、昨年度は1262件にのぼった。教職員や管理職の言動への苦情が最も多いという。

 相談員は、公正・中立な立場で相談者の主張を整理し、学校への要望の仕方を助言する▽法令や通知などの見解を紹介し、実現可能な解決策を相談者と一緒に考える――などの対応をし、多くは納得が得られるとしている。

 また、蓄積した相談事例を学校側にフィードバックする手引もつくっており、「初期対応が向上し、問題の重篤化を防げている」とする。

 県は都の取り組みも参考にして進める。県立学校問題解決サポートダイヤル(045・285・1024)は、月・火・金曜日の午前9時から午後4時まで(正午から午後1時までは休み)。

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