大社―矢上 一回裏、矢上の三塁走者・花田が内野ゴロで生還し3点目を挙げる=2025年5月3日、島根県江津市の江津市民球場、石川和彦撮影

 島根県高校春季野球大会兼第144回春季中国地区高校野球大会県予選(県高校野球連盟、県教育委員会主催)は3日、江津市民球場で決勝戦と3位決定戦があった。決勝では矢上が大社を3―1で破り、初優勝を果たした。矢上は5月31日から岡山県倉敷市で始まる中国地区大会に、両校は6月7日から松江市で始まる山陰大会に出場する。3位決定戦では開星が9―2で三刀屋を下した。

甲子園に向け「やることをやる」 矢上・上田侑士主将

 「初めて手にした優勝旗はずっしりときた」。試合後、矢上の上田侑士主将(3年)は、喜びをかみしめた。

 春先から打撃が振るわず、準々決勝では先発メンバーから外された。悔しかったが、それ以上に「チームの勝ちに貢献したい」という気持ちが高ぶった。

 この日は4打数2安打。初回の先制点は自ら本塁を踏んだ。4打席目は送りバントを失敗したが、盗塁を決めてミスを返上した。

 チームの精神的支柱としても選手を鼓舞し続けた。追加点を奪えないまま迎えた五回、攻撃前に選手を集め、「まだゼロ(対)ゼロという気持ちでいこう」と声を張り上げた。

 目標は甲子園出場。チームで心がけている「やることをやる」を徹底していく。

救援で好投 大社・堀江凌勢投手

 初回に3点先制された大社だったが、五回から救援した堀江凌勢投手(2年)が追加点を許さず、接戦に持ち込んだ。

 右の横手投げ。直球とスライダーでコーナーをつき、打たせて取る投球を心がけたという。再三、得点圏に走者を背負ったが、要所を締めた。七回は2者連続三振も奪った。

 「打線の援護になれば」「チームに良い流れがくるように」と投げ続けたという。「コースにきちっと投げれば打たれない」とのコーチの指導を今日は実践できたと思っている。

 夏に向け、「チームに良い流れをつくれるような投球ができるようにしたい」と意気込んだ。

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