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米子東―矢上 二回裏、矢上の一塁走者・花田が二盗に成功。遊撃手・市川=松江市営野球場、山田一仁さん撮影
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 鳥取、島根両県の春の県大会上位2校が出場する第64回山陰高校野球大会(山陰両県の高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)が7日、松江市の松江市営野球場で開幕した。米子東(鳥取2位)と矢上(島根1位)、鳥取城北(鳥取1位)と大社(島根2位)が対戦し、矢上と鳥取城北が8日の決勝へ勝ち進んだ。決勝は同野球場で午前11時から始まる。

 米子東―矢上。矢上は延長十回裏、無死満塁と好機を広げ、三塁走者の代走に三宅来武(らいむ)選手(2年)を送りだした。プレー再開。2球目だった。「ボールが捕手の後ろに流れたのを見て、すかさず走りました」。俊足を生かして本塁へスライディングし、サヨナラ勝ちを決めた。

 中学2年生の時、広島市の陸上大会で100メートル走を制したこともあるというチーム一のスピードランナー。冬場に坂道ダッシュを重ねてスピードはさらに増した。

 この日は今年初の公式戦出場。三塁走者として「最高のダッシュを切る」ことに集中したことが、瞬時の判断につながった。

 これからも「自分の武器を生かしていきたい」。夏の島根大会に向けて準備を重ねていく。

     ◇

 米子東―矢上。米子東は4点を追う六回表、1死三塁の好機で5番の村上隆之助選手(3年)が打席に入った。レフトへ適時打を放ち、次打者の二塁打で三塁へ。暴投の間に本塁をつき、2点差。追い上げムードが高まった。

 「練習をしていたイメージ通りのスタートが切れました。春の大会では結果が出せなかったので、山陰大会で悔しさを晴らしたかったんです」

 八回にもレフトに適時打を放ち、同点に追いついた。延長となった十回。2死ながら満塁という場面で4番が打席に。「何とか自分のバットで」と念じていたが、打順は回ってこなかった。

 「終盤の粘りがまだまだ。そこを克服して、夏を目指します」

     ◇

 鳥取城北―大社。3点を追う八回裏、大社は3連続安打で1死満塁とした。打席に入ったのは4番の西本翔選手(3年)。内角高めの直球を左翼線に運び、2点をかえした。「苦しい場面が続いていた。打てたんで、よかった」と振り返った。

 相手投手に抑えられていたチームは勢いづき、後続の打者も適時打を放ち、同点に追いついた。

 2点を許した直後の十回裏も2死一、二塁で打席が回ってきた。「まずは1人をかえそう」。ねらっていた外角の直球を左前にはじき返し、1点差に。大社らしい粘りのある野球を見せつけた。

 自身はこの日、5打数4安打3打点の猛打賞。今春の県大会では打撃が振るわなかったというが、「感覚が戻ってきた」と手応えを感じていた。

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