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衆院予算委で自民党の井上信治氏の質問に答弁するため挙手する石破茂首相(中央)=2024年12月10日午前9時3分、岩下毅撮影

 政府の今年度補正予算案の質疑が10日、衆院予算委員会で始まった。一般会計の総額が13・9兆円に上る。新型コロナで規模がふくれあがったまま維持しており、約半分は借金でまかなわれる。野党から「過大だ」との批判があるが、石破茂首相は「規模ありきということでは全くない」と述べた。

 自民党の井上信治・元万博相の質問に答えた。首相は、「デフレ経済からの脱却、地方創生の再起動、能登半島の復興復旧」のための施策を積み上げたとし、「本当に必要なもの精査した上で計上した」と協調した。

 一方、補正予算案は昨年度の13・2兆円を超えることなどから、立憲民主党は「スリム化を図る必要がある」(野田佳彦代表)とし、修正を求める構えを示している。

 首相の持論のアジア版NATO(北大西洋条約機構)をめぐっては、「相対的に落ちる米国の力をどう補い、力の均衡を維持するか(を考えることは)は、軍事を考える上で当たり前の話だ」と意義を強調。専守防衛を定める憲法を逸脱する可能性についても、首相は「最初からダメだと決めつけることは思考停止だ」と述べた。

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